2008年度第4回プログラム・FDミニ講演会Vol.2
2008年7月2日開催
FD委員会では、7月2日に、2008年度FDプログラム(計7回)の第4回として、FDミニ講演会Vol.2
「ハラスメントのないキャンパス」を開催しました。このプログラムは、2008年度新任教員研修会のプログラムのひとつを全教職員に公開するもので、全体で約70人の教職員の参加をいただきました。
講師である、労働ジャーナリストの金子雅臣氏は、東京都職員などを経て、現在は「職場のハラスメント研究所」所長、お茶の水女子大学人権委員会スーパーバイザー、成蹊学園人権委員会スーパーバイザーなどを務めており、ハラスメント関係の講演を多くの大学で行っています。
金子氏は、まず、法律の整備などによりハラスメントに関する企業の取り組みが進んだが、取り組み状況はA、B、Cの3つのランクにはっきり分かれてきていると説明しました(Aランク=ハラスメントに積極的に取り組み、働き易い企業
Bランク=いろいろな問題はあるが、それなりに制度などを整えている企業 Cランク=ハラスメントに全く関心がない企業)。
続いて、資料に基づき、ハラスメントが起こる原因として、教員と学生の意識のずれや最近の大学を取り巻く環境から教員自身が多忙で余裕がないため、コミュニケーションギャップが生じていること、ある年代における閉塞感や孤独感、などをあげました。また、企業に比べて大学のような教育現場では、従来型の教育指導とハラスメントのボーダーラインが曖昧であり、ルール化しにくいという傾向があると述べ、しかしながら、ハラスメントの防止委員会を実態の伴った組織として機能させること、問題が起きた場合に隠したり、対応しなかったりといったことのないように公表基準を設けるなど、ルールを明確化することの重要性を強調しました。
講演のあと、問題が起きた場合の当事者に対する組織としての対応方法など、具体的な事例の質疑応答がありました。
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講演風景 |
今回は、ハラスメントに関しての初めての講演会ということもあり、全体像の話に留まり、参加者から、ハラスメントについて理解するきっかけとなったがもう少し具体的な話を聞きたかった、時間が短かったとの声も寄せられました。このテーマは今回限りということではなく、引き続き、視点を変えて取り上げていきたいと思います。
なお、FD委員会では、2008年度春学期に引き続き、秋学期にも3回のFDプログラムを開催予定です。多数の参加をお待ちいたします。
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