ニュース FD委員会の活動 2019年度
【実施報告】秋学期EMI-SHARE
秋学期に実施したEMI-SHAREの講演会についてご報告します。
タイトル : Promoting EMI – Insights from the diffusion of innovation theory
EMI の推進 - 教育イノベーションの理論からみた普及の可能性
日 時 : 2019 年10 月11 日(火) 12 時45 分~13 時25 分
場 所: 6-203 教室
講 師 : 渡部 良典 教授(言語学研究科言語学専攻)
内 容 :
EMIを推進し、より広く普及させるためには、どのように推進すれば良いかについて説明がされた。EMIの様な新しい取り組みを普及させるには、変化に順応できる人を選ばなければならない。図にてInnovatorからLaggardsまで変化への順応性の高さが割合別に分類されていることが示され、特に意識しなければならない点は、変化に順応できない分類を対象としてはならないことであると強調された。また重要なポイントとして、着手しやすくするために、初めから全てをEMI化するのではなく、部分的な導入から始めることが必要であると説明された。
タイトル : Teaching literature/culture in EMI and CLIL
EMI・CLILで教える文学と文化
日 時 : 2019年11月11日(月) 12時45分~13時25分
場 所 : 6-203教室
講 師 : Richard Pinner 准教授(文学部英文学科)
内 容 :
冒頭に文化と文学の定義について議論が行われた。文化とは、言葉や行動を表すため、動詞として捉えることが適切ではないかとの説明があった。更に文学について、「ハリーポッター」は文学として捉えることができるかのディスカッションが行われた。
後半には、第二言語での文学書物の読解について説明がされた。歴史的に著名な書物にて使用される言葉は現在と異なるケースが多く、特に第二言語にて読解することは難易度が高い。学生へ提案する方法として、先ずその作品の映画を観て、その後に同作品の翻訳版を読み、最後に原文を読むことを推奨していると紹介された。日本の学生の中には、翻訳版を読むことは正しい勉強方法ではない(ズルをしている)という認識を持つ学生が多くいるが、それは誤りであり、原文の読解の補助になるため、強く推奨したいと強調された。
タイトル : Making and using rubrics for formative assessment in EMI and CLIL
EMIとCLILにおける形成的評価のためのルーブリックの作成と使用
日 時 : 2019年12月9日(月) 12時45分~13時25分
場 所 : 6-203教室
講 師 : 池田 真 教授(文学部英文学科)
内 容 :
冒頭にルーブリックの概要について説明がされた。ルーブリックは汎用性の高いもの(General Rubrics)とより具体性の高いもの(Task-Specific Rubrics)の二種類に分けることが可能である。更にこれらの中には分析的なもの(Analytic)と包括的なもの(Holistic)という軸で細分化することが可能であると説明された。その他に、ルーブリック作成するための考え方や評価項目とそれらの評価基準の設定方法等、ルーブリックを扱う上で重要な点について幅広く説明された。実際のサンプルや、参加者の経験を基にグループディスカッションを行い、ルーブリックの理解を深め、今後の可能性を考えることができた。