ニュース 各部門の活動 2022年度
2022年度 第2回ランチタイムフリートーク
- 主 催:
- 外国語学部
- 司 会:
- オプヒュルス鹿島先生
- 講 師:
- 佐藤友紀子先生
- 日 時:
- 2022年6月28日(火)12:45-13:20
- 実施方法:
- オンライン
- 参加者数:
- 22名
概要
【研究紹介】
発表者の専門分野と研究テーマは、「メディア比較」(社会学)と「教育環境開発」(教育工学)の大きく2つに分けられるが、「メディア比較」では「異なる地域圏の報道メディアコンテンツ比較」・「ゲームコンテンツ比較」を、「教育環境開発」では「言語学習環境開発」・「国際連携教育モデル開発」を、個別的な研究テーマとされている。本日は、これまで発表者が取り組んでこられた、これらの研究活動の内容を具体的にご紹介いただいた。
①「メディア報道比較」
-独・英の「3.11」報道コンテンツと宗教言語分析
-日・欧Smart Cityに関する報道内容比較
-コロナ禍をめぐる日・独・米の報道比較
= 同じ話題が異なる言語・地域によってどのように違って(あるいは共通して)報道されているのかをテクスト分析によって比較
②「ゲームスタディーズ」
-ゲームユーザーレビューの比較
-ゲームコンテンツの比較
= ゲーム会社と連携し、ゲームの評価が地域によってどのように異なるのかをAmazonレビューを参考に比較、これまで定義化されていなかったランダム型報酬提供システムの仕様や概念を整理・体系化
③「教育工学」
-ドイツ語学習環境開発
-日・欧産学国際連携学習環境開発
= 学生のレポートや教員のコメントを分析し、計量化・可視化することによって教育モデルを評価、国際的・産学連携的な学習プラットフォームの開発・構築の試み
今後の教育・研究活動については、以上のようなこれまでの研究の経験と知識を活かしながら、質的な分析方法に量的な統計学を組み合わせて「計量比較文化学(Cross-Cultural Computational Studies)」という新しい学問分野の確立し、メディア比較研究・学習環境開発と効果測定に応用することを目指していると展望を語られた。
【フリートーク】
質問 ご発表のなかに登場して来たパーソナルテキストエディターに興味を惹かれたが、この場合に手書きの文章はどのような役割を果たすのか?
→手書きの文章を画像認識し、テクスト化した上で言語情報の特性を計量比較している。データをベクトル空間に並べて、地域の違いやデータの違いを分析・比較している。
コメント 外国語学部の特徴である3言語・3分野を実現されているご研究だと思った。近頃は大学でもオンラインのツールを使いながら授業の向上を図ったり、文系でも産学連携・文理融合型の研究を実践したりすることを求められているが、そうしたことをすでに手掛けられているという印象を持った。
【司会者のコメント】
講師はメディア論的な方法でドイツ・米国におけるメディアの過去(特に博士論文の)・現在・将来の研究プロジェクトを詳しく説明してくれました。大変期待が出来る若い研究者である事が証明されました。