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FD委員会概要FD委員会委員長あいさつ

 FD (Faculty Development) とは、大学教員 (faculty) の能力開発 (development) を意味します。要は教員研修のことですが、一般的に「教員研修」を表す英語表現は3つあります。最もよく使われるのはteacher trainingですが、指導法などの実用的訓練といった限定感や強制力がニュアンスとして感じられます。それよりも広い範囲の内容を扱い、総合的な教師力の育成を意図しているのがteacher educationです。ただ、これにもやはり押しつけ感があります。それに対して、個々の教師の自主性や成長に重きを置くのがteacher developmentです。イギリスを含むヨーロッパではprofessional developmentという言い方をよくしますが、ここには教職という専門職に必要な知識・技能をアップデートすることで、職業的能力を高めていく意味が込められています。

 翻って上智大学のFD活動を見ると、量的にも質的にも、まさにprofessional developmentと呼ぶにふさわしいラインアップとなっています。開催主体としては全学FDと学部・研究科・センターFDがあり、内容的にはシラバスの作成法やオンデマンド授業の方法といった授業に関することだけでなく、ハラスメントや研究倫理のような教育研究活動全般に関わる事柄について、講演やワークショップが行われています。本学の専任教員は少なくとも1つのFD活動に参加しており、参加率は100%となっています。

 FD委員会では、今後も授業設計、指導技法、評価方法といった普遍的なテーマから、AIの活用や合理的配慮のようなその時々のニーズに応えるトピックを扱う研修を企画し、学内外から講師をお招きして開催します。そこは、本学の特徴のひとつであるワンキャンパスの強みをいかして、さまざまな学部、学科、センターに所属する先生方が集まり、共に教え学び合う場です。上智大学の教育の質は現状でも十分に高いレベルとなっておりますが、そのような実践コミュニティー(community of practice)が生まれることで、さらなる高みに達することができます。そのための一助として、FD活動をお役立ていただければ幸いです。

2025年5月2日
学務担当副学長 池田 真

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